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ドイツと日本、往復しながら考えた。さて、どっち向かって歩いて行こうか。


by Rottenmeier-ffm

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ドイツ便りネットショップ編

久しぶりにメルマガ的なメールを知人にお送りしました。
コピーをあげておきます。
ドイツ便りネットショップ編_c0180339_194542.jpg

皆様、ご無沙汰しております。暑中お見舞い申し上げます。
今年の7月は40度近い日もあり暑い日が続くドイツでしたが、どうやら少し落ち着きを取り戻してくれたようです。20度台の快適な気温がしばらく続きそうでほっとしています。屋根裏部屋にあたる階の住人には30度を超える日が続くとかなり厳しい。もちろんエアコンなどありませんので旧式な扇風機でしのぐほかありません。
もう扇風機の出番が無い日が続きますように。と祈る今日この頃であります。

最近ドイツのオンラインショップについて調べたり、連絡を取ったりする機会がありました。ここ数年物流、特にロジスティックスに関わり始めてからは当然オンラインショップとの接触が多くなります。
日本のオンラインショップ事情と同じく、ドイツ、ヨーロッパのオンラインビジネスでは2つのプラットフォームがずば抜けて大きい。
日本の場合はアマゾンと楽天ですが、ドイツはアマゾンとe-bayです。楽天はあるにしてもまだまだ知名度はありません。
イーベイは企業のみならず個人的な出展も多いので、アマゾンのようにフルフィルメント方式によるロジスティックスサービス、もしくはアマゾン自身が買い取り、在庫を持つシステムはありません。純粋にプラットフォーム提供サービスと考えて良いと思います。
2年前ドイツアマゾン本部(ミュンヘンにあります)に行く機会がありました。
アマゾンは確か売り上げを公表していなかったと思います。ドイツアマゾンも年間いくら売り上げているのか、具体的に説明はありませんでしたが年々かなりの勢いで伸びていると言うことでした。おそらくそれはまだ続いていると思われます。バイヤーとのミーティングで理解したことはアマゾン自身が在庫を抱えて販売する「直売システム」とでも申しましょうか・・この割合はどんどん増えて行くとのことでした。但し、在庫する単位は少量多品種。日本からドイツアマゾンへの輸出はかなり難関と思われます。ドイツに在庫を置くことが必要です。
アマゾンはさておき、ネット上には数限りなくオンラインショップがあります。
インテリア雑貨関連で売り上げを伸ばし、急成長しているオンラインショップとコンタクトを取り合いビジネスを進めていく上で周りの事情も見えてきました。
オンラインショップには大きく分けて2つの種類があるように思われます。
1.ネットビジネスのプロが作成したサイト。
2.元々展開していたショップのネット版として発展。もしくは分野の専門家が取り扱っていた製品やサービス、関連製品を取り扱うネットショップを作ったケース。

私のザックリとした印象では1のケースの方が成功している気がします。
1の成功例としてhttp://monoqi.com/de/ MONOQIというベルリン本社のネットショップをあげたいと思います。ここはキャンペーンと称し、1週間ネット上で製品を7-8種類(ブランド)を展示します。1週間すれば違う製品に変わります。ネット上で展開されている間に売れた分だけメーカー側に発注が来ます。
つまり在庫リスクの無い商売です。その分メーカー側は発注予測分の在庫を確保しておかねばなりません。そして発注してから1週間以内にはMONOQIの倉庫に出荷できるようスタンバッておくことが条件です、お客さんもキャンペーンが終わってから10日―2週間ぐらいは製品が届くまでまたなければなりません。
客側も少しぐらいなら待ってもかまわないインテリア雑貨、特にランプシェード等はよく売れるとのこと。
このようなユニークなビジネスモデルはネットの特性自体をよく知る人でなければ構築できなかったと思います。商品の選定は専属バイヤーに寄ります。とはいえ、バイヤーも1週間ごとに商品が変わるわけですから失敗してもリスクは少ない。つまりネットショップにありがちな「売れている商品しか売らない。」という後ろ向きな買い付けはしないで済む状況にあるようです。
ネットショップのバイヤーはやはり20代30代の若者が多いです。日本製品にはおおむね良いイメージを持つ人が多いですが、ほとんどが「店頭でその分野の製品を何年も販売してきた。」と言った経験も無く、かなり行き当たりばったりな人事の結果その責務にあるように見受けられます。

ケース2.元々ショップがありカタログ通販も成功していたMagazin。
http://www.magazin.com/home.html
ここはおそらくまだカタログ通販を主にビジネスを展開していると思われます。
しかしネットビジネスの売り上げが締める割合が伸びているはず。このような老舗のショップやカタログ通販は店頭で扱っている物をただ単にネットでも取り扱っているだけのケースも多く、1のケースに比べるとネットで得られる情報の面白味に欠ける気もします。

カリスマブロガーの影響力も増大しています。コスメ専門、インテリア専門、のように各分野ごとにカリスマブロガーが存在するようです。500-800ユーロぐらいで製品を使ってブログに感想をあげてくれたりすることもあるそうです。(結構取るもんなんですね。日本ではどれぐらいが相場なんでしょう。)

ドイツのネットショップがターゲットとしているのは全ヨーロッパです。もちろん半分以上の売り上げはドイツ国内が占めると思われます。EU 圏内である以上顧客からの送金、配送等がほぼ国内と同じ手続きで済むEU圏国のメリットが生きて来ます。

ドイツの友人達に聞いてもネットショップの利用はどんどん日常化しています。
ご存知のようにドイツにはベルリン以外日本の大都市のように人口が集中しておらず、郊外に住むケースが多い。「ちょっと買い物。」が車でお出かけと言うことになる。ネットショップが成長する条件があると言っていい。ドイツの一般的なお店がつまらないと言う理由もありますが、今後オンラインショップは成長し続けるのだろうな。と確信しています。

ドイツで一番読まれているブログと言うことで先日テレビで紹介されていたアドレスです。
インテリア雑誌の編集者だった(?)人のブログです。ご参考にまで。
http://www.23qmstil.de/

それでは、また。
暑い日が続くようですが皆様、体調にはお気をつけて。



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by Rottenmeier-ffm | 2015-07-27 19:46 | EUビジネス事情 | Comments(2)
Commented at 2015-08-02 18:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Rottenmeier-ffm at 2015-08-04 05:34
エッちゃんの旧友さんへ、いろいろ大変そうですが、元気ですか?最新情報かどうかはわかりませんが、住んでみてわかる情報と言う物もあるみたいなので、これからもできるだけお伝えしたいと思います。そっちのブログにお邪魔しますね。

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