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ドイツと日本、往復しながら考えた。さて、どっち向かって歩いて行こうか。


by Rottenmeier-ffm

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これからの製造業・追記1

本日6月20日の日経電子版を読みながら、またいろいろ考え込んでしまった。
これからの製造業・追記1_c0180339_13332781.jpg

記事本文はこちら 「VWとアップルが変えた経済白書」

「超大量生産によるコストダウン」

品質を落とさずにしかし、画一化できるところは画一化(モジュール化)して部品を超大量生産し、コストダウンする。

コストダウンしたからって多分販売価格が急に安くなったりしないと思います。
ただし、日々変わっていく原油コストや、原料コスト、為替、等のリスクを呑みこんでも利益が十分に取れるような製品を作ることが可能になってくる。

つまり、企業に働くひとりひとりが
「頑張って、休みも取らず、残業もものともせず、働いて、切り詰めて」作り上げなくても、競争に勝てる価格の製品を生み出すことができる。

日本の企業に働く人が無理をして出した価格を、ドイツの企業はもっとやすやすと実現していくとしたら、企業の行く末を考えると軍配がどちらに上がるか、明らかです。

私が現在関わっている事業プランは日本の中小企業の海外進出ですので、車や家電の大企業様についてどうこう申し上げることは差し控えますが、

おそらく、こういった動きは家庭用品製造業を営む中小企業の近い将来に影響を与えると思います。

たとえば、
お掃除モップを作る会社が10社あるとする。
モップの伸縮する柄の部分は基本的にみんな似たようなもの。
だとすると色を変えるぐらいで仕様が共通なら、ライバルであろうが無かろうが10社でまとめて柄の部分を発注しちゃいましょう。
肝心である、モップの部分は各社のこだわりがあるからそれぞれの工場で。
1万本発注するより10万本発注したほうが安いのに決まっています。

今はモップの柄はたとえば中国の工場を探して各社それぞれが発注しているでしょうが、結局他の会社も実は同じ工場から買っていた、みたいなことが良くあります。
それを意図的にできればコストダウンは可能です。


しかし、部品とはいえ、画一化が進むということは商品の個性がどんどんなくなっていきます。
消耗品、実用品であれば機能を備えているならそれもありでしょうが、生活に楽しさが無くなってくる気もする。

超大量生産ができないから中小企業なので、中小企業だから作れるものもある、はず。

しかし、こだわって作った故に超大量生産品の倍の小売価格になった場合、消費者はそのこだわりに倍の値段を払う価値を見出してくれるのかどうか。

日本の家庭用品には優れたものがたくさんあります。しかし、その製造者は海外市場を視野に入れた物作りは一切していない。

日本の人口が減少していく、それもドラマチックに。
その現実から後何年、何カ月目をそらして居続けることができるのか。

私はカウントダウンに入っていると思うのですが。




by Rottenmeier-ffm | 2012-06-20 13:33 | ビジネス私見 | Comments(6)
Commented by Kisa at 2012-06-20 16:13 x
モップといえば、日本製のモップは日本の掃除文化を基に開発されているので、どう力を入れてどういう風に拭きあげるとか、ぞうきん絞りの延長で掃除の途中でモップも手洗いしたりとか、一本で済むので収納に場所をとらない等々、日本人にとっては便利でも、海外の人にとっては「どう便利なのかわからない」ということがあります。例えば、モップの先部分、マジックテープで付けはずし簡単、ゴムのアタッチメントを付ければク○ックルペーパーも使える、これが海外では「何でそんなに手間をかけて付けたり外したりしなきゃいけない、モップはモップ、(以下略それ用を使えばいいじゃないか」です。特に汚れたモップ部分を自分の手で洗って絞るなんてやりたくないと思ってます(※常夏国は、モップ部分をバケツ内部に取付けたかごみたいなところでねじって水切り)。日本人としては、ねじったくらいで水切りって出来るのかいな、バケツでざぶざぶ泳がせたくらいでモップの汚れは落ちてないだろうなと思うばかりですが、これも日本人の衛生観念ですしね。普通のスポンジvsメラミンスポンジで比較した場合の、同じ手間で結果が大きく違うものは普及しやすいと思いますが。。。長々とすみません。
Commented at 2012-06-21 04:19 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ぽん at 2012-06-21 11:22 x
日本に住んでる者だから客観的に見れないので、第三者的な外目から見るとそんな状態になってるんでしゅね・・・
確かに、製造部分は委託製造が多々になってましゅよね。
中身は自分らで外側は外国、今はインドネシア・マレ~シアを攻めてましゅが・・・
そんなこんなで、あっしは購入する時メイドインどこって観てから買っちゃうんでしゅよぉ~
で、フライパンなんて絶対日本製がいい!って凄く探すんでしゅが、あまり無く・・・
殆どコリア・・・
あっしはケチなので買う時は値がはってもいい物買って、物凄く長く使う傾向があるので、コストもそうでしゅがしっかりした物が欲しい派のぽんでございました☆
Commented by Rottenmeier-ffm at 2012-06-21 15:51
Kisaさん、生活習慣の違いというのはなかなか埋められません。家庭湯品の輸出の一番難しいところです。その国に向けてわざわざ改良したりすることを良しとする日本企業も少ないんですよ。
Commented by Rottenmeier-ffm at 2012-06-21 15:53
カギコメカサXXXXさん、そういえばドイツのソーラー業界は急激に発展したと思ったらいきなり急降下しましたね。超大量生産に至る手段をもたなかったのか。あまりに速い浮き沈みにあちょっとびっくりしましたよ。
Commented by Rottenmeier-ffm at 2012-06-21 15:54
ぽんさん、基本的にそういう質をしっかり見たうえで購入されるのは正しいと思います。自分で持っている判断基準にあるか合わないか。最終的にはそこです。

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