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ドイツと日本、往復しながら考えた。さて、どっち向かって歩いて行こうか。


by Rottenmeier-ffm

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良いデザイン。好きなデザイン。

良いデザイン。好きなデザイン。_c0180339_2504996.jpg

「音楽を傾聴するとき、人はもはやそれ以上のものを欲望しない。すべてを持ち、目標にたどりついている。この芸術はすべてを充足しており、世界は、そのなかで完全に反復され、語られている。それは諸芸術で第一位の芸術、王位にある芸術である。音楽のようになることが、あらゆる芸術の目標である。」
哲学者ショーペンハウアーのお言葉

もうちょっと短くしたのが
「あらゆる芸術は音楽の地位を憧れる。」
ワルター・パーター先生のお言葉。(ちなみにこの人についてはウィキに載っていなかったのですが・・・だれ?)

ロシア出身画家カンディンスキー(バウハウスの先生でしたね。)も音楽を絵画に表現することに挑戦されておりました。

この高尚な始まりの文章をいきなり自分の職業まで引っ張ってくるのも、ものすごく強引で申し訳ないのですが、続けます;

バイヤーとしての見識、ということが職業柄常にわたしの頭にあるわけです。

バイヤーとして家庭用品やインテリア雑貨などに数多く接し、一般消費者に紹介していくという役割を担うことは、ある意味自分自身の選択眼を問われるということ。

グラフィック、インダストリアル、を含めてデザインはわたしの一生をかけての課題ですし、ティーンズのころから関心を持ち続けてきた分野です。

が、未だに 「好きなデザイン」 と 「良いデザイン」 の区別がつかない。

仕事に私情は厳禁と思うものの、なかなか難しいです。

それに我々の仕事は、マーケットで一般消費者の方達の審判を仰ぐわけで、最終結果は商品が売れるか売れないかで決まるというおちがついてくる。訳です。(これは時の運も係わるかなり神頼みなおちです。)

それで、良いデザインの私なりの判断基準が実は (↑はじめに戻る)上記の格言ですわ。

音楽に関しては、すでに10歳になる前に「自分には才能が無い。」ときっぱりピアノを習うことをやめてしまったわたしです。(今にして思えば賢明な判断でした。)

あらゆる芸術が音楽の地位に憧れる。だとおお?
と、最初はけんかうってんのか・・賛同しかねた言葉なんですが、

「モーツァルトの音楽に耳に残りやすく、万人が覚えやすい曲がたくさんある。」
そして
「良い音楽は、鼓膜に、脳に、神経に、良い影響を与える振動を持っているのではないか。」

どこかの本で読んだ受け売りなんですけど、この2つの文章とショーペンハウエル先生のお言葉を鍋に入れてぐるぐるかき回したら、わたしなりの結論に達しました。

音楽は最も原始的なところで人類として持っている本能に働きかけることができるのではないか?

だとしたら、多分良いデザインとは、音楽のように人が持つ本能に影響を与えられるデザイン。

印象に残るデザイン。記憶に残るデザイン。

ではないだろうか。

という考えに帰結しております。

正しいかどうかは、知りません。(逃げ腰。)

展示会に行って新商品をいきなり何百アイテムも見せられ、使い勝手、価格、材料、輸入条件、エトセトラを瞬時に見極めることが必要であるわけです。

デザインについてもややこしい判断基準があったら、しんどい。(←ここポイント)

ものすごーく遠回りをしましたが、良い音楽のように記憶に残るデザインを施された製品を探して、これから始まる数々の展示会を巡って行きたいと思います。





あさってからフランクフルターメッセ ハイムテキスタイルが始まります。(実は明日からと勘違いしていた。)
良いデザイン。好きなデザイン。_c0180339_142189.gif
by Rottenmeier-ffm | 2009-01-13 02:56 | デザイン | Comments(0)

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