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ドイツと日本、往復しながら考えた。さて、どっち向かって歩いて行こうか。


by Rottenmeier-ffm

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Nacht der Museen その2

シュテーデル美術館で2時間ほど費やし、歩き回ったおかげでかなり足が疲れていましたが、その後、シルン美術館にも行ってきました。
Nacht der Museen その2_c0180339_18355934.jpg

シルン美術館は企画展のみの美術館です。レーマー広場にある近代的できれいな建物の中にあります。
この美術館の企画は毎回とても面白い。

今回は「画家の最後の絵」と「オノ・ヨーコ」という二つの展示会が開催されていました。
画家の最後の絵と言うのは文字通り、著名な画家が晩年亡くなるまえに描いた絵を集めていました。モネの睡蓮、マネの花、オキーフの空のシリーズ、画家たちが老いてなお絵筆を取り続け、描き続けた絵は集まると不思議な雰囲気が醸し出す気がします。

「オノ・ヨーコ」の個展は初めてでした。実は昔彼女のエッセイを読んだぐらいしかオノ・ヨーコさんについては知識がありませんでした。私が彼女の作品で唯一記憶していた「空を開けるガラスの鍵」も来ていました。彼女の芸術家、音楽家としての活動をコンパクトにまとめて展示してある感じで、初心者にはうってつけ。
Nacht der Museen その2_c0180339_18363444.jpg

とても楽しめたと同時にオノ・ヨーコさんが1960年代70年代、時代のミューズでいらっしゃったのが良くわかりました。この展示会を見た後なら、ジョン・レノン氏は「ああ、オノ・ヨーコのだんなさんね。」と思ってしまいます。(クリントン家と事情が似ている。)
Nacht der Museen その2_c0180339_1838236.jpg

むちゃくちゃかっこいいです。
オノ・ヨーコさんは人前に出る時は”黒いジャケットとパンツ。黒い大きなサングラス。ひっつめポニーテールかボルサリーノ帽”、という姿がここ10年以上続いている装いだと思います。(他の姿が思いつかない。)
しかし、この格好ですと年を重ねてもわからないですよね。
おそらく姿勢も良く、スリムな体型をもう何十年も保持していらっしゃることは想像に難くない。
そして同じように見えるパンツスーツも全てオーダーメイドでそれなりに流行を取り入れた丈であり、布の質感だったりしているのでしょう。おそらく彼女のワードローブには黒のパンツスーツが数百着ぐらいズラーーーーッと並んでいるのではないかと妄想したりします。

しかし、我々の大先輩であるカッコイイ女性は皆さんそれなりに確固としたスタイルをお持ちです。
そしてたぶん40代―50代あたりからそのイメージを1mmたりとも変えない方達が多いように感じます。(変えないよう努力なさっていると言うか。)

自分のスタイルを持つと言うことは、その他のスタイルはあきらめなくてはいけないと言うことでもあります。
つまり、いくら好きだと思ってもオノ・ヨーコさんはフェミニンな格好はなさらない。レースもリボンも排除。

翻って私は好きなブランドはいくつかあるとはいえ、Xニクロだって買うし、X&Mだって行きます。好きなブランドもスタイルで見ると全くバラバラ。
こういう状態では自分のスタイルの確立なんてできません。でも、好きな洋服はその時の気分や状況で変わってくる。ひとつのスタイルに限定するのはとても難しいです。

しかし、年を取ってきたらやっぱり似合わなくなってくる物もあります。まずそのあたりから自覚して少しずつスタイルの囲い込みをしていくべきかもしれません。
でも、毎回決まった格好をするということは相手の予想を裏切らないと言うことである一方、自分で飽きてくるんじゃないかなあ、と思ったりします。

だってレースが流行ったら、レースのついた服も着てみたいと思うじゃないですか。

まあ、こんな風に煩悩にさいなまれていること自体自分のスタイルの確立-悟りを開く-ことはまだまだ難しいことなのだと、身につまされております。

オノ・ヨーコさんは遠ーいなあ。

あ、2013年の博物館の夜はそんな感想で終わりました。(なんでやねん。)



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by Rottenmeier-ffm | 2013-05-06 19:03 | ドイツ生活 | Comments(8)
Commented by nobukoueda at 2013-05-07 09:05
お元気そうですね。日本にいる間、京都もあいにくのお天気で、といっても京都はそれほどでもなかったのですが、遠方ですからなかなか京都まではといかずでとうとうお会いできませんでしたが、次回にはぜひともです。個展中はゆっくりご案内もできないので普通のときがいいかもです。
こちらのフランクフルトのナイトミュージアム懐かしいといっても、そのときは行かれなかったのですがその前と後に何度かいきましたね。オノヨーコさんの展覧会はきっとセンスよかったこととおもいます。昨年6月にイギリスにいった時丁度オノヨーコさんの個展していて楽しんできました。自分のスタイル持つことは強い意思とセンスがいりますよね。
 ドイツの僅かな滞在でもわたしにとってとても大きなことをのこしてくれました。それは日本を、自分のことを見直すとてもよい時間でもありました。
 シュデーデルもシルン美術館も本当に良い企画してまたいきたいです。
またドイツに行けるように・・・チャンスつくらないとね。
メールも有り難うございました。
Commented by ぽん at 2013-05-07 17:19 x
夜の博物館が無料って凄くいいなぁ~~
ヨ~ロッパってそうゆう日って各国ありましゅよねぇ~
ほんもんが沢山ある中、自由に見れる日を作ってくれるなんて☆
あっしはオノ・ヨーコさんを全く知りません・・・ 奥様ってしか・・・
しかもビ~トルズは知らないし、英語の時間に歌で覚えさせられたって感じのグル~プなんでしゅ・・・
あっしが興味無かったのかもしれません(笑
Commented by きく at 2013-05-07 19:05 x
 自分を一番よく見せられるスタイルが見つかれば嬉しいですね。でも、新しいものを取り入れて、何を着てもその人らしいスタイルに仕上げられるのもかっこいいと思います。それも、あまりお金をかけないで仕上げられたら最高なんだけどな。。
Commented by Naomie at 2013-05-08 13:39 x
残念ながらオノ・ヨーコさんは日本人にとっては
「Beatlesを解散に追い込んだけしからん女」としての
イメージがメディアやインタビューの所為で定着してしまって
います。私も数年前ヨーコさんの展覧会を拝見したのですが
作品を見ながら思ったのは彼女の芸術家としての感性の凄さ、
そしてポールはミュージシャンとして生きることを希望し
ジョンはアーティストとして生きることを希望していた時
その分岐点にいたのがヨーコさんだったんだな、という事。
彼女は日本でもっと評価される人物だと思います。

40過ぎた女性が20代の女子と同じ服装・髪型をして
喜んでいるのが「フシギの国ニッポン」ですね(笑)
それがいいのか、悪いのかは本人のプライドにかかって
いると思います。人生に対し自分のスタイルを持っている人は
おのずの服装や持ち物に出ると思います。
何年も前、ユーロスター内で偶然見かけた某映画女優さんは
なんてことない白のシャツに年季の入ったジーンズ
使い込んだクタクタのバッグを持ち、さらりとジル・サンダーの
黒のコートを着こなしていたのがとてもステキで
ドキドキしちゃった記憶があります。
Commented by Rottenmeier-ffm at 2013-05-09 06:34
nobukouedaさん、京都でお会いできなかったのは残念でした。また夏に関西に戻りますのでその時には是非。そういえば美術館はあちこちに行かれてましたね。私もまだ行っていない小さな美術館や博物館めぐりがしたいです。
Commented by Rottenmeier-ffm at 2013-05-09 06:37
ぽんさん、世代の違いと言うのはこういうことを言うのですね。そうか、ビートルズが神様とされている世代で育ったので誰もがオノ・ヨーコのこともジョン・レノンのことも知っていて当たり前と思っとりました。本当のビートルズ世代は我々よりもっと上の方達の世代ですけどね。
Commented by Rottenmeier-ffm at 2013-05-09 06:38
きくさん、何を着ても似合うのはやっぱり若くてスタイルの良い人なんでしょうが、着こなしでセンス良く見せることができるのは年齢に関係なくできるものなのかもしれません。・・・難しいけど。
Commented by Rottenmeier-ffm at 2013-05-09 06:41
Nomieさん、確かにご結婚当初はかなりたたかれたようですね。エッセイにもそんなことが描いてあった記憶があります。まあ、世界的アイドルと結婚したわけですから。しかし、オノ・ヨーコさんはジョン・レノンに負けない存在感のある人間ですね。今回の個展で改めてカッコよさを再確認しました。
白シャツにジーンズがカッコイイと言うのは理想ですね。

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